書評その116 しょぼ婚のすすめ 恋人と結婚してはいけません! えらいてんちょう(矢内東紀)著
著者が28歳頃の時に書いた本ですが、率直に凄いなと思いました。
そんな歳でよくそこまで考えられるなと思いました。
「しょぼ婚」というのは「しょぼい結婚」の略で、「しょぼい結婚」とは「とりあえず婚姻を成立させ、継続すること」だそうです。
しょぼいと書いてありますが、読んでみて別にしょぼくもなく、非常に合理的で唸らされました。
しかし合理主義だけに偏っているわけではなく、結婚相手を選ぶときは直感を重視するなど、思考と直感のバランスも取れていると思いました。
この本を読んでみて、誰もが読んだ方がいい本だとは思えませんでした。
この本は、これから結婚したいと思っている人や結婚するかどうか迷っている人など、あくまでも独身者向けだと思いました。
著者は結婚歴2年ほどなので結婚歴が長い人は読まなくてもいいかなと思いました。
「お金がないから結婚できない」「収入が低いから結婚できない」「相手がいないから結婚できない」等の理由で結婚したくてもできないと思っている人や悩んでいる人、迷っている人にはかなり参考になる考え方がたくさん見つかると思います。
200ページほどでサラッと読み易くまとまっていますし、気になった項目だけ読んでみる読み方もできます。
僕ももっと若い頃、こういう本と出会っていたら…と思いました…
この本で印象に残ったところを挙げると…
・結婚したい人はできるだけ早くした方がいい。結婚は早ければ早いほどいい。
・結婚したくない人は結婚しなくてもいい。
・年収が上がってから結婚しようかな→結婚した方が年収が上がる可能性が高いから、今の年収で結婚してしまうほうがいい。
・お金がないから結婚なんて考えられない→結婚した方がお金は貯まりやすいから(共働きなら収入が二つになるし生活費は減るので)お金が貯まる前に今すぐ結婚しようよ。
・今は非正規雇用だから正社員になってから結婚とかは考えようかな→結婚した方が非正規雇用から正社員になれる可能性が高まるから結婚した方がいい。
・親から虐待されてトラウマがあるアダルトチルドレンだから結婚や子育てにためらいがある→結婚セラピーや育児セラピーという考え方もある→そのままで結婚した方がいい。
・縁談に対する考え方…自分の価値は年齢と共にじわじわ下がっていく→今の自分の価値が一番高い→今持ち込まれる縁談相手が一番価値が高い→今後もっといい縁談が持ち込まれる可能性は低い→今持ち込まれている縁談で結婚するほうがいい。
・もう少しちゃんとしてから結婚する→結婚したら人はちゃんとする→ちゃんとした人間になる前に先に結婚する。
ひきこもりやニートもちゃんと働けるようになる前に結婚してしまうというのもアリなのかもしれないと思いました。