我慢をやめる生き方へ

我慢することをやめ、やりたくないことはやらない生き方を貫いていきたいと思います。

書評その101 しょぼい起業で生きていく えらいてんちょう著

著者の動画が面白くて(カルト宗教とかの解説動画)、著者に興味を持ちました。

起業家としても優秀で二十代半ばにして複数の事業(リサイクルショップ、バー、塾、英会話教室、ユーチューブなど)を軌道に乗せて、今はオーナー兼教える側にもなっている状態です。月収も100万円以上らしいです。

 

読んでいて参考になる内容がたくさんありました。本当に唸らされる考え方に満ちていました。

「しょぼい起業」というのはどんな起業なのかというと、奇抜なアイデアや独自の技術などで多額の出資を受けて上場を目指すようなものではなく、お金を掛けずに人も雇わずに奇抜なアイデアもなしで、自分の生活で使う物を余分に作って売る、というような感じです。

例えばリサイクルショップ。人からいらないものを貰って一番いいものは自分で使って残りは売る、とか。料理を自分の分だけ作るのではなくちょっと多めに作って売るとか、そういう感じです。

普通は起業する時、自宅を自宅兼事務所として使う場合が多いと思うのですが(僕がまさにそうでした)、それよりも店舗を借りてしまい、そこに住む方がいいと勧められていました。

僕は店舗には法的に住めないと諦めていましたが、彼はもしそこを突かれたら「残業してそのまま仮眠を取ってしまった」と言えば良いというアイデアを出していました。

店舗に住めば自宅の家賃がそのまま店舗の家賃になるので、店舗を実質無料で借りたような状況になります。この発想は凄いと思いました。

あとは、従業員を雇わずにボランティアにたくさん来てもらう方法とか、広告費をかけずにお客さんにたくさん来てもらう方法とか、よくこんなに若くしてそこまで知ってるよなあと唸らされることばかりでした。

でも著者の一番凄いところは、やっぱり気前の良さだと感じました。

とにかく著者は本当にいろいろなもの(家電製品、料理、お菓子など)を人に無料であげまくっています。そして近所の人に挨拶したり笑顔で愛想良くするだけでなく、近所の人を無料で手伝ったり助けたりしています。その結果として人からも助けられたりボランティアがたくさん集まってきているんだと思いました。素晴らしい人柄ですね。

 

ただ、読んでいてどんどん苦しくなっていきました。何とか最後のページまで読みましたが、僕にはとてもじゃないけど真似できないと思いました。この本に書いてある内容を実践して「しょぼい起業」で生きていける人はそんなに多くはないのではないかと思いました。