我慢をやめる生き方へ

我慢することをやめ、やりたくないことはやらない生き方を貫いていきたいと思います。

書評その106 持たない幸福論 働きたくない、家族を作らない、お金に縛られない pha著

著者の労働観、家族観、お金観、居場所観が分かり易くまとめられていました。

日本の大多数のニートの心の叫びを代弁してくれていたと感じました。

著者の労働についての思い、家族についての思い、お金についての思いは僕とほぼ同じでした。

唯一違ったのは、孤独や寂しさへの認識でした。

僕は独り暮らしだったとき、孤独感や寂しさを感じていたにもかかわらず、それを認識することができていませんでした。何だかよく分からないけど苦しい、虚しい、辛い、生きてるメリットが感じられない…という状態でした。そのよく分からない心理状態こそが正に「孤独感」や「寂しさ」だったんだなと思いました。

僕は家族からも疎外されたまま生きてきた関係上、物心ついた時から孤独感と寂しさが基盤にあり、それ以外の状態(孤独感や寂しさがない状態)というものがあることが分かりませんでした。

今は彼女がいるので当時の心理状態を冷静に振り返って分析することができるようになりました。

著者は孤独感や寂しさを解消するために人間関係作りの大切さを説いていました。

それがシェアハウス作りだったんですね。

著者は働くのが嫌いなので、労働は最低限です。しかも、好きで得意な文章を書く仕事がメインです。

年収は約100万円だそうです。月の支出は、シェアハウスの家賃が2万5千円、通信光熱費が1万5千円、食費娯楽費が4~5万円だそうです。

それでも東京での住まいとは別に和歌山に別荘を月5千円で借りていて、1~2ヶ月に1回、泊まりに行っているそうです。

著者のように好きで得意なことで必要最低限稼いでストレスフリーな生活ができるようになりたいもんですね。

生活保護も楽じゃないですよ。就労支援担当員やケースワーカーから就労圧力がありますからね。

やっぱり働いてお金を得ることができれば誰からも文句言われなくて済みます。

ニートへの就労支援は就職支援だけでなく、phaさんのようにフリーランスとして生きるための支援もあったらいいのになぁ…と思いました。