我慢をやめる生き方へ

我慢することをやめ、やりたくないことはやらない生き方を貫いていきたいと思います。

書評その29 ネガポ辞典 ーネガティブな言葉をポジティブに変換 ネガポ辞典制作委員会著

内容は副題の通りでした。ネガティブな言葉をポジティブに変換した単語集です。

「ネガポ辞典 実践編」も併せて読みました。

結論から言うと、あまり感動的な変換や面白い変換はなく、ごく普通のありふれた変換で、途中から流し読みにならざるを得ませんでした。

期待が大き過ぎたのかもしれません。

何を期待していたのかと言うと、ネガティブな「体験」をポジティブな「体験」に変換する「発想」を期待していた事に気付きました。

例えば、末期がんが見つかった時どう捉えたらポジティブな経験にできるかとか、受験に落ちたとかフラれたとかレイプされたとか、そういう経験をどう乗り越えられるかのヒントがあればなぁと期待して読みましたが、そういう内容ではありませんでした。

 

この本の使い道としては、本人に言ったら傷付くような内容をどうオブラートに包んだ単語に言い換えられるかのヒントにはなるかなぁ…とは思いました。

でも内容があまり面白くなくて通読は困難でした。単語の変換のヒントとして辞書を引くような使い方でいいのかなと思いました。

 

あとこの本を読んでいて気になったのは、受け入れがたい現実に直面した時に、自分の中に湧き上がるネガティブな感情を無視して無理やりポジティブな捉え方をし過ぎるのもどうなのかなと思いました。

苦しいなら苦しい、悲しいなら悲しい、怒りなら怒りなど、その時感じている自分の感情に蓋をして感じないようにするのではなく、その感情を感じ切って出し切った土台の上でポジティブな捉え方をして忘れて行く方が良いのではないかなと思いました。

この本はあくまで辞典なので、「辛い感情を感じ切る」という大事なプロセスについては何も書かれていませんでした。そういうプロセスをすっ飛ばせばいいのかと勘違いしかねない本かもと思いました。