書評その126 本当は危ない植物油 奥山治美著
植物油がアトピーに良くないということを知って、この本も読んでみることにしました。
植物油と言うと天ぷらや炒め物に使うサラダ油をイメージしますが、「植物油脂」という名前でいろいろな食べ物、特にお菓子類やケーキ類に入っているようですね。
筆者は東大薬学部卒で名古屋市立大学の教授などを務めた脂質栄養学の研究者です。
ご本人がいろいろな動物実験をして、その結果がこの本にまとめられていました。
どんな油を摂るとどんな病気になるのか、ラットやミニブタに食べさせ続けて、死亡率や罹った病気や体内のホルモン状態の変化などが調べられていました。
結論的に、植物油を摂ると、ガン、脳卒中、アレルギー性疾患(アトピー、喘息、花粉症など)が増え、ホルモンバランスが崩れて精子の数が減ったり不妊になったり、性格的には多動になったり攻撃的になるという結果が得られたそうです。
上記の結果は動物実験の結果ですが、まさに人間にも同じ結果が現れていると思いませんか。
揚げ物を好む若者世代に多動症が増えていること、日本人男子の精子の数が減っていること、不妊症が増え、草食系男子が増え、少子化も止まらない、ガンになる人やアトピーや花粉症に悩まされる人は増えるばかり…
これらの病気の根本原因が植物油だったなんて… ビックリですよね。
なんと!植物油よりも動物油の方が健康に良いらしいです。動物性油脂はコレステロールが溜まり、動脈硬化になると思っていましたが、それらは全部間違いであることが示されていました。
なんと!コレステロールが高い方が寿命が長いし、脳卒中にも罹りにくいんだそうです。
今まで学んできた知識が正反対だったなんて。
とにもかくにも、植物油を摂らないにかぎります。それがこの本の結論です。
健康に良い油脂、悪い油脂総合ランキング
健康に良い植物油脂
第一位 シソ油・エゴマ油
以下の病気の予防に効果があります。癌、動脈硬化性疾患、アレルギー過敏症(花粉症、喘息、アトピー性皮膚炎など)、炎症性腸疾患
第二位 亜麻仁油、フラックス油
第三位 なし。後述の動物性脂肪の方がはるかに安全。
健康に悪い植物油脂
第一位 部分水素添加したカノーラ(キャノーラ)油や大豆油(マーガリンなど)
脳卒中促進効果あり。内分泌かく乱作用が最も強い。食品としては不適。
第二位 カノーラ菜種油
脳卒中促進効果、内分泌かく乱作用が非常に強い。精巣毒を含む。
第三位 パーム油
寿命短縮、発癌促進、内分泌かく乱作用あり、脳卒中促進。
第四位 リノール酸の比率が多い植物油
健康に良い動物油脂
第一位 魚油
下記の病気の予防に有効。癌、動脈硬化性疾患、アレルギー過敏症(花粉症、喘息、アトピー性皮膚炎など)、炎症性腸疾患。
EPA(エイコサペンタエン酸)、DHA(ドコサヘキサエン酸)はシソ油・エゴマ油・亜麻仁油の主成分であるアルファリノレン酸よりも効力が高く、即効性がある。
第二位 バター(バター脂)
体に悪いリノール酸が少なく、動物実験では安全性が極めて高い。コレステロール(コレステロールは体にいい)を含み、脳卒中予防効果が期待できる。
第三位 ラード(豚脂)
体に悪いリノール酸を少し含むが、動物実験での安全性は高く、脳卒中予防効果が期待できる。中華料理、トンカツなどには植物油脂よりもラードがおすすめ。沖縄県民が世界最長寿を誇っていた時、豚の食文化が盛んで、脳卒中が少なかったのです。
最四位 牛脂
脳卒中予防効果が期待できる。
7777の意味…あなたが今進んでいる道は正しい道です。自信を持ってその道を進んで下さい。