書評その118 マンガでわかる! 子どものアトピー性皮膚炎のケア 堀向健太、青鹿ユウ著
アマゾンで「アトピー性皮膚炎」カテゴリーで2位だったことや、マンガなので分かりやすいかなと思って読みました。
でも僕には難しくて納得はできませんでした。
何が原因なのか、どうしたら治るのか、わかったようなわからないようなもやもやした読後感です。
全部で248ページですが、最初の60ページを読んでもやもやし出して、あとは流し読みしました。
この本によると原因は食べ物ではなく、気候・細菌(黄色ブドウ球菌等)・ダニ・皮膚の乾燥ということだったと思います。
最近の海外の研究結果があるそうです。巻末に参考文献(海外の研究)が列挙されていました。
なぜ釈然としない思いが湧いてきたのかと言うと、そもそもアトピー性皮膚炎は日本には1955年まではなかった病気だからです。
そして今もなお増え続けています。
そこに対する考察がこの本にはありませんでした。
なぜ1955年までは日本人に見られなかった病気が急に増えだしたのか…
この本で原因とされている「気候・細菌・ダニ・皮膚の乾燥」は1955年までとほとんど変わらないような気がするのですが…
確かに気候・細菌・ダニ・皮膚の乾燥も原因の一つなのかもしれません。でも「原因」というよりはそれらはきっかけであって、原因はもっと別にあるのではないかという気持ちが拭えません。
海外の研究結果は見てないのでどういう研究がなされたのか分かりませんが、食べ物は関係ないということらしいです。
つまり卵・牛乳・小麦など何でも食べていいということです。
でも一口に卵・牛乳・小麦と言っても千差万別だと思います。
大量の農薬と遺伝子組み換えで作ったとうもろこしを餌に与えた鶏に抗生物質を打って産ませた卵と、無農薬無化学肥料の餌、注射なしで生まれた卵、本当にどちらも同じ結果になるんでしょうか。
そして、この本での治療法はステロイドとワセリンを塗ることです。
確かにステロイドとワセリンを塗れば見た目は治ります。これらは必要でありうちでも重宝しています。
でも塗るのを止めるとすぐに再発するというのでは、本当の意味で治ったと言えるんでしょうか。
何も塗らなくても再発しない状態になって初めて治ったと言えると僕は思います。
ステロイドとワセリンで症状を抑えつつ、それらを使わなくても大丈夫なようにする手を打つ必要があると思いますし、そういう情報をこの本の中で探しましたがあまり書いてなかったような感じがしました。
僕は前に読んだ食事療法の本(油を断てばアトピーはここまで治る)の方が心に響きました。断食療法もアトピーにいいらしいですが、赤ちゃんに断食させることはできないのでまずは食事療法を試してみたいと思います。