我慢をやめる生き方へ

我慢することをやめ、やりたくないことはやらない生き方を貫いていきたいと思います。

書評その18 職場の発達障害 ADHD編 太田晴久監修

この本は発達障害の中でも、ADHD(注意欠如・多動症)だけに特化した本です。

ADHDの人が職場でどのような困難に直面するか、分かり易く書かれています。

前回取り上げたKaien編著「発達障害の人のためのお仕事スキル」では、ひたすら本人の「努力」が要求され、読んでいて苦しくなりましたが、この本ではADHDは病気なんだから努力ではどうにもならない、と「理解」が底流に流れていて、読んでいて心が楽になりました。

もちろん、本人が努力すべき内容も触れられていましたが、それと同時に職場で一緒に働く人がどのように接したらいいかという内容にも触れられていました。

この本を読んだ人が職場に多いとか、上司や社長がこの本を読んでいたらADHDの人にとっては働きやすいなと思いました。

普通の人がADHDの人を見た時、「やる気がないだけ」「甘ったれているだけ」と感じる事が多いと思います。

しかし、この本では「やる気」や「甘え」の問題ではなく「病気」だと診断されています。

この本が広く普及して、ADHDに対する誤解が少しでも減れば嬉しいなと思いました。

 

まぁ…でも本当のことを言うと…

ADHDの人は普通の職場で働く事は本人も苦しいし、雇う側も苛立つ事が多いので、普通の職場で働く事はどちらのためにもならないような気がします… 

一人一人が個人事業主や自営業として自由にやる形が一番いいような気がしています。

でも個人事業主や自営業は集客からお金の管理から確定申告まであらゆることを一人でやらなければならず、健常者でも厳しいのが実情だと思います。

それを考えると、細かい事を側面から支援してくれる芸能事務所のような所があって、多様なADHDの人が所属し、放牧してもらえるのがいいような気がします。なんせ、「注意欠如」ですし、「怒りっぽい」し「失言や無礼な態度が多い」し「移り気」だし「大事な事を先延ばしにする」人たちですからね…