我慢をやめる生き方へ

我慢することをやめ、やりたくないことはやらない生き方を貫いていきたいと思います。

書評その12 稼ぐ話術 すぐできるコツ 金川顕教著

もうビジネス書を読まなくなって久しいのですが、図書館の新着図書コーナーにあって、綺麗だったので読んでみる事にしました。

著者は33歳という若さで毎年年収1億円以上で資産も3億円以上あるそうです。

僕もやっぱりお金が稼げるようになりたかったし、年収1億円以上ある若い人はそうそういないと思うので、話術ぐらいで稼げるのか?という疑問を持ちつつも、何がしか参考になる部分があるかもと思って読みました。

 

本の後ろに参考文献がたくさん書いてあり、その多くがアメリカ人の有名マーケティングコンサルタントの人たちでした。

そういう事もあり、この本は分かりやすい単語、短い文章で読み易かったです。文章の歯切れが良かったです。結論が先に書いてあるのも良かったです。2時間ほどで一気に読めました。

しかし…

読んでいてなぜか心がしんどくなりました。

多分ですけど、最初から最後まで一貫して「いかに(同期の社員等との)競争に勝つか」という思想に貫かれていたからだと思います。僕はもう競争にはホトホト疲れ切っているので読んでて辛くなり、いつ本を閉じるかばかり考えていました。

この著者の言っている事は全部正論でした。本当に正しい事、役に立つ事ばかりが書いてありました。

そして、これらの話術を実践している著者は本当に努力家だし、凄いなと思いました。

全部を一気に取り入れる事はできなくても、その一部でも取り入れるだけで、対人関係が非常にスムーズになるだろうなと思いました。

特に参考になったのは、雑談のネタに関するところでした。

ビジネスシーンでは雑談で顧客と仲良くなることも重要ですが、一口に雑談と言っても、どういうテーマの雑談にするかが難しい所だと思っていました。プロ野球の雑談にしても、相手がプロ野球に全く興味がなければ全く盛り上がれません。

この著者が推奨する雑談のテーマは、1、筋トレ 2、本 3、グルメ でした。理由も詳しく書かれており、なるほどねぇ…確かに…と唸らされました。

とにかくこの著者の努力は半端ないです。

まず凄いのは大学受験の失敗でもくじけないで努力を続けた事です。

2浪して立命館大学に行ったそうですが、入学後も勉強を続け、在学中の23歳で公認会計士の試験に合格したそうです。

普通はこんな努力できませんよ。この時点で普通の人間じゃないです。毎日16時間も勉強したらしいです。

興味がない事をお金のためにこれだけ頑張れる人と言うのはなかなかいないと思いました。著者のその飽くなき向上心の源泉は一体どこにあるのだろうと思いました。

著者の話術のテクニックを1つ1つ覚えて行くのもアリですが、僕は著者の気持ちこそ受け継ぐべきだと思いました。著者はとにかく、周りの人にどう言ったら喜ぶか、納得してもらえるかをちゃんと考えています。何気なく喋るのではなく、相手の気持ちを考えて、計算して言葉を選んでいます。この辺りも本当に凄いし、これだけやれば上司や顧客から評判が良くならざるを得ないと思いました。

 

最後の最後に一番希望的な話がありました。

それは、「人生のマイナス体験から学んだ話こそマネタイズ(=収益化、現金化)できる」という話でした。

著者が入社した会社はトーマツという監査法人で、東大卒や京大卒のエリートだらけだったそうです。最低でも早慶というレベル。そういう中で2浪して関西の私立大卒というのはそれだけでかなり出遅れていたそうです。しかし、それを毎日16時間の勉強や月20冊以上の読書等の努力で乗り越え、「出遅れても何とかなる」と、プラスに転化できるようになりました。

熱心に仕事したり仕事で成果を出すと、東大卒や京大卒の人に比べて、上司がビックリして「おっ!金川、よくやるな!」と言った具合になり、学歴と成果のギャップがプラスに作用するようになったそうです。

 

僕は著者ほどの根性はありませんが、人生のマイナス体験はたくさんあるので、あとはそのマイナス体験から学んだ事を思い出したりしてプラスに転化して早くマネタイズしてみたいと思いました。