生活保護その5 アパート等の賃貸物件に入居するまで
昨年の9月中旬に台風15号に被災して家を出る事になったのですが、今住んでいる所に来るまでは福祉事務所で紹介された民間施設に1か月弱住んでいました。
福祉事務所で生活保護の申請をしつつ、アパート等の賃貸物件を探しました。
探している間に住まわせて頂いたのが民間施設なのですが、ここがあまり綺麗ではなかったので慣れるまで大変でした。
布団カバー類は大変綺麗でクーラーもあり大変ありがたかったのですが、畳は古くて表面が禿げていました。
この民間施設は5階建て位のマンション1棟がすべて施設になっていました。
僕が泊まっていた部屋は2LDKの部屋で、個室が2部屋あり、その内の一つが空いていたので、そこを使わせて頂くことになりました。もう片方の部屋は前から足の不自由なおじさんが住んでおり、台所とトイレは共用となっていました。
男女別々の部屋しかないため、僕はこの部屋で寝泊まりし、かなさんは女性用フロアの1室でもともと住んでいた女性と一緒の部屋になりました。僕の部屋と間取りは同じで、寝室は個室、台所とトイレが共用でした。
賃貸アパートに入居するまではこのような民間施設に宿泊し、その間にアパートを探すわけですが、夫婦同室で泊まれる施設はなかなか少ないようで、同じマンション内に住めるだけでもまだましだったようです。話によると夫婦で建物も別々という場合も普通にあるようです。
この施設に入居していた人は僕のように一時的に滞在している人だけではなく、体が不自由で一人暮らしが難しい人など、ずっと住んでいる人もたくさんいました。
食事は朝昼晩と施設の方が手作りで作ってくれました。僕はそれなりに美味しいと思っていたのですが、ガッツリ肉系の物が多かったです。入居者に男性が多いからかもしれません。
つわりで食の好みが変化し、味覚が鋭敏になっていたかなさんは施設の食事が合わなくて大変でした。口に合う物を自分で買いに行かなければなりませんでした。
この施設で何が一番辛かったかと言うと、シャワーが17時までだったことです。
9月のまだまだ暑い時期でしたから汗をかいていたのですが、外出などで17時までに帰れなかった時は汗をびっしょりかいたまま寝なければなりませんでした。
そして、潔癖症の僕にとって試練だったのはシャワーがあまり綺麗ではなかった事です。
でも贅沢は言えないですよね。なんせタダで使わせて貰っているのですから。ホームレスにとっては温かい御湯が出るシャワーというだけでありがたいです。夏でも水浴びはかなりきついですから。
施設の近くの川は鷺も飛んでくるようなとても生態系豊かな川で、よく見に行きました。
賃貸アパートに住めるようになるまで、このような民間施設に通常は3~4ヶ月ほど住む事が多いようです。その間に健康管理、金銭管理、人間関係、掃除やゴミ処理など身の回りの事をちゃんとできるのか、その人が一人暮らしをちゃんとやっていけるのか見定められるらしいです。僕は自己破産したように金銭管理がずさんな人間でしたが、まともなかなさんと一緒だったこともあり1か月弱という早さで引っ越せる事になりました。