統一教会その２ 統一教会とはどんな団体なのか
以下に書くことは統一教会の真実ではなく、一信徒だった人間が感じている主観的な意見・感想です。真実を知りたい方はネットや本でご自分で調べて考えてみて下さい。
僕が統一教会に所属していたのは１９９４年から２００６年までの１２年間です。
辞めてからもう１３年も経ちますし、２００６年の頃からだいぶ様変わりしているようです。最近の事はあまり詳しく知りません。
その頃から名前は変わり、今は「世界平和統一家庭連合」となっています。
統一教会の正式名称は「世界基督教統一神霊協会（せかいきりすときょうとういつしんれいきょうかい）」です。長い名前なので「統一教会」または「統一協会」と略しています。
世界基督教統一神霊協会という名前なのは、分派の激しいキリスト教を一つに統一して仲良くしていきましょう、そうすれば世界平和になるのではないかという目的で作られたからで、神霊を大切にする集団という意味があります。「教会」ではなく、「協会」としているのは、数あるキリスト教の一派（church）ではなく、たくさんの教派の連合体を作っていく緩やかな協会組織（association）を目指していたんだと思います。
でも、設立当初から他宗派から激しい迫害に遭い、キリスト教の教派の統一はほぼ諦めざるを得ない状態になり、今は幸せな家庭を築いてそれを土台に世界平和を目指しましょうという事で「世界平和統一家庭連合」になっています。幸せな家庭を築こうというのはほぼどの宗教団体でも言っている事ですので、僕としたら統一教会が持つ独自性は大きく失われたように感じています。
統一教会は一言で言うと、キリスト教の一派です。しかし、通常のキリスト教会からは異端視されており、モルモン教やエホバの証人と並んで三大異端と見做されています。三大異端だと見做してもらえるのはまだいい方で、今はむしろキリスト教の一派というよりも、キリスト教とは言えない「その他の新興宗教」に分類される事もあります。
しかし、経典である「原理講論（げんりこうろん）」は基本的に、聖書の解釈をメインの内容にしているのでキリスト教の一宗派なのではないかと感じています。
日本においては、１９９２年に女優の桜田淳子さんが合同結婚式に参加したり、霊感商法で大儲けした事が大きな話題になり、当時は連日テレビのワイドショーで取り上げられていました。１９９２年頃にテレビを見ていた世代の人には統一教会はある程度知られた宗教団体ですが、最近の若い人は知らない人が多いですね。統一教会を知っている人は４０代から５０代以降の人で３０代以下の人はほとんど知らないという印象を受けます。
合同結婚式や霊感商法で被害を受けた方々が増えるに従って、日本では基本的に統一教会はオウム真理教と並ぶカルト宗教という見方をされています。
一頃に比べて信者数もあまり増加できていないようです。
創立者である文鮮明氏が亡くなってからは教団がいくつかに分裂してしまっています。妻派、三男派、四男七男派の三つの派閥に分かれて争っているようです。
元々はキリスト教の宗派を統一するために作られた教団でしたが、それが上手く行かず統一教会派という一宗派を増やす結果となり、その統一教会派も今は３つの宗派に分かれてしまいました。
世界平和統一家庭連合という名前で理想家庭の増加に力を入れているのですが、現実には二世（統一教会の信仰を持つ親から生まれた子供）が統一教会の信仰を受け入れなかったり、あるいはその信仰を捨てたり、家族間の仲違いや対立も増えています。
また、統一教会の信仰を持った人とその人を辞めさせようとする家族との対立などは昔からあり、幸せな家庭を増やしつつも、同時に苦しんでいる家庭も増やしているので、その実数を調査してみる必要があるのではないかと思います。
