生活保護その16 桃栗三年柿八年
「好きなことを仕事にする」。
僕はこれを目指しています。
嫌なことを仕事にすることは45年間やってきて、苦しくて辛くて生きるメリットがなくなると感じたからです。
でも好きなことを仕事にできてる人はわずかですよね。
ほとんどの人が生活費のために嫌なことを仕事にして、好きなことは趣味に留めています。
僕も「好きなことを仕事にする」のは難しいなぁと思っていました。
一部の天才や、親から虐待されなかった人(自己肯定感を奪われなかった人)しかできないと思ってきました。
でも、好きなことを仕事にする道が何となく見えてきました。
それは、好きなことをとことんやり続けていけばいいみたいです。
マルコム・グラッドウェル著「天才!成功する人々の法則」という本に、一万時間続けると成功すると書かれているらしいです。今度読んでみようかな。
確かに、好きなことをとことん追求し続けて、それが一万時間も超えたら相当な達人、専門家にはなっているような気がします。
僕は生活保護を受給するようになってから、凄くたくさんの時間ができました。
お金に余裕はないので遠くに行ったりお金が掛かることはなかなかできないのですが、時間だけはたくさんあります。
それで何をしているのかというと、ほぼ読書か家事か育児かネットを見るかのどれかです。たまにひきこもりの当事者会に行ったり、福祉事務所や精神科に行くぐらいですね。
そんなわけで、一日平均5~6時間は本を読んでいます。
このペースで行けば、あと5年で読書時間が1万時間を突破します。
そうなったらどうなるんでしょう。
何らかの専門家にはなれるような気がします。
読書の専門家、速読の専門家、本選びコンサルタント、作家、研究者…
悪くないですね。何になれるかは分かりませんが未来に希望が持てるし、少しワクワクするし、金持ちにはなれなくてもそれなりに食べていけそうな気はします。
でも読書を1万時間以上している人は掃いて捨てるほどいるからやっぱりダメかなぁ…
野球が好きで練習を1万時間以上している人はたくさんいるけど、プロ野球選手になれる人は限られているし、プロとして結果を残して活躍し続けられるとなるともっと限られてくる…
ただ、読書を1万時間やるのは全く苦じゃないです。2万時間でも3万時間でもやれます。図書館が閉鎖されない限り。僕が読むスピードよりも出版される本の方が多いので、永遠に読み終わらないです。
1万時間と言うと果てしなく膨大な努力だと思っていましたが、好きなことなら何時間でもできますね。まったく努力も我慢も必要ないですね。
僕の中で今までで1万時間以上を費やしたことは何か考えてみました。
すぐに思いついたのが、やっぱり統一教会の期間ですね。
大学1年の終わりに勧誘されて入会したので、大学時代の3年間と、卒業してからの9年間、合計12年間もやりました。
活動していたのは主に卒業後でしたけど、少なくとも1日12時間は働いていました。ですので、概算ですが12時間×365日×9年間=39420時間。学生時代を含めたら4万時間はやっていたと思います。
この4万時間は完全に無駄だったんでしょうか…
この4万時間を何かに活用して収入を得る道が見つかれば生活保護脱却も早まるような気がします。
でも統一教会関係で生計を立てる方法はなかなか思いつかないので、ひとまずはこれから読書を1万時間やって生計を立てられるようにしていこうと思っています。
読書時間をたくさん取れるようにケースワーカーさんにはできるだけ僕をそっとしておいてほしいもんです。
でも働くか、就活するか、就労支援を受けるか、働けないなら治療して(働ける状態になって)下さい、と言われており、読書に勤しむのは前途多難な状況ではあります…
ケースワーカーさんには生活保護受給者を長い目で見て育てて欲しいなと思います。
桃栗三年柿八年、生活保護受給者五年(五年…1日6時間を365日続けると約5年で1万時間になります。)
生活保護受給者の一般的傾向として、人間関係が苦手、雇われて働くのが苦手、やりたくないことを我慢するのが苦手というのがあると思います。要は勤め人という生き方が無理なんだと思います。
元経営者も多いと感じます。発達障害系の人や芸術家系も多いと思います。
そういうタイプを無理矢理合わない仕事に押し込むだけでなく、5年間放牧し、好きなことをとことん追求させてみて小さな芽を育てて花開かせていくような支援もあって欲しいなと思いました。
例えば5年後に花開いてその人が月100万円稼げるようになったとしたら、そこからの税収で5年間放牧していた経費(生活保護費)も数年で回収できるのではないでしょうか。
生活保護受給者という柿の木に水をやり八年待てば柿の実を収穫できると思います。
僕は子どもには好きなことをとことんやらせてあげたいですね。
僕みたいにならないように…