我慢をやめる生き方へ

我慢することをやめ、やりたくないことはやらない生き方を貫いていきたいと思います。

書評その77 ホームレス消滅 村田らむ著

ホームレスが「消滅する」というタイトルに驚いて読む事にしました。

ここ数十年のホームレスの動向が分かり易くまとめられていました。

ここ数十年でホームレスがどんどん減少し、やがて消滅へ向かっていく様子がよく分かりました。

2004年頃に家賃3000円でホームレスに2年間貸し出すという事業が始められたことが大きかったようですね。

そして同じく2004年頃から生活保護の支給基準が緩和されたらしいです。それまでは独身男性のホームレスが生活保護を受給するのはかなり難しかったようです。

生活保護を受給できるのにそれでもホームレスを続けたい人がまだいるようですね。その理由がホームレスへのインタビューでわかりました。生活保護受給者用の施設に入れられて管理されて自由の無い共同生活を送らされるのが嫌な人が多いんですね。確かになるほどと思いました。僕も二回そういう施設に入った事がありましたが、酒タバコギャンブルなどに関する規則がたくさんありました。やっぱりあの規則だらけの施設には誰も入りたくないですよね。そういった意味で施設を跳び越して即アパート入居という2004年の施策は効果的だったんだと思います。

それとホームレスの町、西成も大規模再開発が行われていて、ホームレスが住みにくくなっていくようです。ホームレスの高齢化もあり、今後はだんだんとじわじわとホームレスは消滅していくんだなと思いました。