我慢をやめる生き方へ

我慢することをやめ、やりたくないことはやらない生き方を貫いていきたいと思います。

書評その93 実家が全焼したらインフルエンサーになりました。実家が全焼したサノ著

読み易い文体で書かれていたのでスラスラ読めました。

著者の幼少期から現在に至るまでの自伝の本でした。

いわゆるサクセスストーリーでした。

いろいろと激動な人生を送られていました。

でも激動な割にあまり落ち込んだりせず、不幸感もなく、淡々と乗り越えて行く姿が印象的でした。

著者はアルコール依存症の父親とそれに我慢できなくて離婚した母親に育てられていました。

父親はアルコール依存症でありながら、著者や妻に暴言や暴力を振るっている様子はなさそうでした。むしろ枠に囚われない自由な生き方を子どもに見せ、小さな子供を威圧したり支配したりせず、小学生なのに対等な存在として尊重している姿勢も見られました。

この本の中では母親のことや、養育に携わってくれたおじさんやおばさんの話があまり出てきませんでしたが、これだけ崩壊した家庭でこれだけ自尊感情や自己肯定感を育み、いろいろ乗り越えて成功を掴みとっているのが驚きでした。

崩壊家庭(機能不全家族)でありながらこのような素晴らしい成功を収められるように育つのはあまりないような気がします。

この著者の幼少期の育てられ方をもっと詳しく知りたいと思いました。そこには機能不全家族出身者がどのように自尊感情を育み、社会に適応して行くかというヒントが詰まっているように思います。