我慢をやめる生き方へ

我慢することをやめ、やりたくないことはやらない生き方を貫いていきたいと思います。

統一教会その17 訪問販売の概要

原理研究会では、夏休み、春休み、冬休みの全期間、訪問販売活動でした。

訪問販売活動はあくまでも信仰の訓練、つまり宗教活動として行われていましたので、信者に支払われる給料はゼロ円でした。ボランティア、奉仕活動みたいな感じですね。

でも信者は訪問販売活動をする意味や価値や目的を事前にしっかりと教育(洗脳)されていますから、誰もタダ働きであることに文句を言わないばかりか、意欲的に全力で訪問販売をしていました。

以下は教祖・文鮮明さんが作った信者の行動指針です。

訪問販売に出発する前に必ず朝全員で唱和していました。

毎日唱えていましたから15年前の事でも覚えています(笑)

 

タイトル:完全投入

完全投入!完全投入!完全投入!

同じ闘うなら目標を立ててやるんだ!

神と中心の前に必ず成し遂げることを誓ってやれ!

やらなければ死んでしまうと言う真剣勝負の心が必要!

冒険的挑戦的生活が必要!

一心不乱に祈れ!

気違いのごとくやってみよ!

そうしたら先生が啓示して教えてくれる。

霊界が先生を証ししようと準備している。

み旨の為死んだ覚悟で飛び込め!

そうすれば生きる!

ふらふらしていると本当に死ぬ!

先生はみ旨の為いつも無理をしている!

ある時はたまらないほど体の調子が悪い時がある!

しかし疲れて死んだとしてもそれがみ旨だ!

だから死んでもっともだと思う!

ありったけの力を尽くせ!

力が完全に尽き果てた時、神の前に完全にマイナスとなって再び生きてしまう!

それが原理だ!

だから絶対的信仰をもってやれば後の責任は神が責任を持つ!

故に自己の限界に挑戦せよ!

自己の限界に挑戦せよ!

自己の限界に挑戦せよ!

 

これを毎朝出発前に皆で大声で叫んで出発していましたね…

 

訪問販売で具体的に売っていたものは布巾でした。袋に三枚入って2000円(税込み)でした。仕入れ値が確か500円程度でしたので、原価率は25%。そこまでボッタクリではないですよね。

でも布巾なんてスーパーやホームセンターに行けば安い物がいくらでもありますよね。だからいくら品質がいいとしても布巾に2000円も払ってくれるような人なんてなかなかいないわけです。つまり普通にやっていたらなかなか売れないわけです。

それでどうやって売っていたかと言うと、収益金の一部を障害者施設に送金しています、だから施設への援助というお気持ちでお願いします、と言って販売していました。

寄付商法と言うのか、福祉商法と言うのか分かりませんが。

収益金の内、どのぐらいの割合が障害者施設に実際に送金されていたのかまでは分かりません。それはみなさんの御想像にお任せします…

ただ、原理研究会だけではなく、大手の慈善団体も経費(広告費、人件費)率がかなりの割合を占め、本当に困った人の手に渡る援助金は微々たるものであることがほとんどだそうですよ。どこも似たり寄ったりなんだと思います。

 

原理研究会の訪問販売の特色はいろいろありますが、一番特徴的なのは車の中で生活しながら訪問販売することでしょうか。

統一教会では「マイクロ」、原理研究会では「キャラバン」と車の名前で呼んでいましたが、ワンボックスタイプの大き目の車の中で運転手一人と営業マン8人が寝泊まりし、各地を移動しながら訪問販売していました。

原理研究会で使っていたのは日産のキャラバンではなく、ほとんどがトヨタハイエースでした。スーパーロング、ハイルーフという結構大き目の車を使っていました。でも「ハイエース」とは呼ばず「キャラバン」と呼んでいました。

車の中で9人もどうやって眠っていたのかと言うと、後部座席を全部取っ払ってそこにホームセンターで買ってきた鉄の棒で鉄骨を組み、その上にベニヤ板を並べて平らにしていたのです。ベニヤ板の下に各自の着替えなどを入れたバッグ類や布巾の在庫を入れて、寝るのはベニヤ板の上です。そこで前に4人、後ろに4人、川の字になって寝ました。物凄い狭かったです。