我慢をやめる生き方へ

我慢することをやめ、やりたくないことはやらない生き方を貫いていきたいと思います。

統一教会その19 原理研究会の序列や昇進制度

原理研究会は会社のように厳格なピラミッド型の階級組織でした。

原理研究会での序列や昇進はどのように決まっていたかと言うと、訪問販売での実績が決め手になっていました。年齢や学歴や信仰年数はあまり関係ありませんでした。

一番重視されるのは平均売上金額、次に売上最高記録、次が訪問販売日数でした。

これらが出世に大きく響いてきました。

 

当時の一般的な評価

平均売上1万円…信仰的に何か問題があるのでは。やる気がない?

平均売上2万円…もうちょっとだね。頑張れ。

平均売上3万円…普通だね。

平均売上4万円…いいね。立派だね。

平均売上5万円…凄いね。

平均売上6万円以上…まじで凄いね。将来の幹部候補だね。

最高記録10万円…一目置かれる。何か掴んだね。体験ややり方を教える側に。

 

僕は平均売上1~2万円、最高が4万円という感じでした。訪問販売はほんとに苦手で嫌でたまりませんでした。

けれど、普通の会社に就職するのはもっと嫌で、原理研究会に就職したいと思っていたのでかなり悩みました。

原理研究会に就職するには訪問販売で好成績を挙げなければならない、けれど訪問販売は苦手で嫌い…

 

それで原理研究会に就職はできないまま、原理研究会学生寮に居残って活動を継続するという道を選びました。

訪問販売は苦手なままでしたが、伝道(勧誘)実績が比較的良かったので例外的に原理研究会に就職する事ができました。

原理研究会に就職してやる職種はほぼ、学生寮の寮長(または寮母)という仕事だったのですが、やはり販売実績の悪い人間に寮長は任せられないという判断もあったのでしょう、僕は寮長という職種ではなく、これまた例外的に学生新聞の編集長を任されることになりました。編集長と言っても編集員はいないので全部一人でやるしかなかったんですけどね…

 

今振り返ってみて思うのは、販売実績が本当の信仰の強さや深さ、寮長としての能力を正確に反映しているんだろうかという疑問があります。

販売実績が良かったのに信仰を捨てた人はたくさんいます。

寮長をやっていたけれど信仰を捨てた人もたくさんいます。

名選手、名監督にあらず、と言うじゃないですか。

個人的販売能力が高かったとしても、組織のマネジメント能力がそれに比例して高いかどうかは別だと思うんです。

サッカーの名監督でも、選手としては2流だった人の方が多いですね。

それに今や統一教会は会長まで上り詰めていたトップの中のトップが離教したり分派活動をしているらしいですよね。

統一教会は大きく分けて3つに分かれていて、一体どの派閥が主流なのか、正統なのか外から見てると分からないです。どの派閥にもそれぞれ言い分があり、どれもそれぞれの論拠から見たら正しいんだろうと思いますが。

どの派閥が正しいかよりも、どの派閥が一番信者の幸福度を上げているか、そこが大事だと僕は思います。

末端の信者一人ひとりが本当に幸せに生きているのかどうか、幸せに生きている信者の割合が一番大事だと僕は思います。

 

今の統一教会原理研究会がどうなっているのか知りませんが、当時は末端の信者の幸福なんてのは二の次三の次という感じでしたね。

当時はとにかく教祖に喜んで頂く、教祖の御家庭を信者でお支えするんだという思想に染まっていました。

教祖の御子息が酒や麻薬に溺れているのは信者の支え方が足りないからだと言われ、信者みんなでそう思い込み、ひたすら霊感商法や福祉商法に励み、教祖に送金し、御子息がそのお金で酒や麻薬を買うという資金の流れがありました。

教祖やその家族が幸せになることも大切ですが、同じように信者一人ひとりが幸せになることも大切なことだと思います。

教祖とそのご家族だけが大事で、信者は無給で教祖に奉仕ということではカルトと言われても仕方がないのかなと思いますね。

教祖だろうと信者だろうと同じ一人の人間。対等だと思います。