ひきこもりその12 暴力的ひきこもり支援団体
先日、ひきこもりの人達と暴力的支援団体について話し合いました。
暴力的支援団体というのは、ひきこもりの人を無理矢理部屋から連れ出して、逃げ出せないような寮に入所させて、共同生活を送らせることを事業にしている団体のことです。
ひきこもり・ニート・不登校の状態にいる人が暴力的支援団体に連れ出されて、軟禁状態の寮生活を経て、働ける人間に生まれ変わって本人も幸せになれることもあるそうです。
一方で、本人の意志を無視して自由を奪ったり本人を騙して連れ出すような手口により、PTSDを発症したりフラッシュバックなどのトラウマに悩む人生になってしまう場合もあるようです。
僕は暴力的支援団体のいろいろな話を聞いて、寮生活や共同生活が一定の成果を生み出すんだなと感じました。
ですので寮生活や共同生活は有効でいいことだと思いました。
しかし、それをするかどうかというのはあくまでもひきこもり本人の自由意志が尊重されるべきだと思いました。
体験入寮して合わなければ自由に辞められる逃げ道は必要だと思います。
暴力的支援団体の中には、寮から出られないように刑務所のような構造になっている建物もあるようです。
上手く脱走できても親を説得済みで自宅には戻れないようになっていることもあるようです。
入寮するときも数時間にわたって親や業者などから説得され続けることもあるようです。言語化が苦手なひきこもりであれば、親や業者を論破するのは難しいと思います。
親や業者を論破するためにはひきこもりにも弁護人が必要なのではないかと思います。そうでなければ子供が親や業者を相手に対等な議論なんてできる場合は少ないと思いました。
僕はこれらの話を聞いていて統一教会時代の拉致監禁を思い出しました。
統一教会員が受けている強制改宗とよく似ているなと思いました。
統一教会に子供が入ってしまった場合、親は脱会屋に数百万円のお金を払い、子どもを騙して誘い出し、脱会屋が手配した屈強な男(多くの場合は親戚など)数人に取り押さえられ、タクシーに詰め込まれてマンションの一室に連れ込まれ、数年間にわたって監禁されます。そこで脱会屋や元信者、牧師さんや神父さんに連日説得され続けるという仕組みです。
僕の近辺ではこのいわゆる拉致監禁事件がよく起こりました。僕の相対者(婚約者)は親に騙されて拉致監禁されたショックでPTSDになり、電車に乗ったり買い物に出かけることすらできなくなりました。彼女は親を怨み憎みました。
しかし、このように違法で人権侵害な拉致監禁だとしても上手く改宗が進めば、本人はPTSDを発症することもなく、統一教会を辞めて一般社会に復帰することができます。その場合本人は拉致監禁した親を怨む事もなく、むしろ親に感謝することになります。
話は逸れましたけど、ひきこもり本人にとって寮生活や共同生活がいい物だとしても、それを強要したり逃げられないように監禁するのはやり過ぎだと思います。あくまでも本人の自由意志が尊重される社会であってほしいなと思います。
最後に一番根本的な問題として…
ひきこもり本人の「ひきこもり続けたい」という自由意志と親の「ひきこもり続けさせたくない」という自由意志はどちらが尊重されるべきなのかという難しい問題があります。
僕は両方の意見とも尊重されるべきではないかと思います。
その解決策は、親と子が離れて暮らすという道です。
つまり生活保護です。