書評その80 ブスのマーケティング戦略 田村麻美著
著者ご本人がご自分の事をブスだと言っていました。でも写真を見たら十分に可愛らしかったのでやっぱりなと思いました。単に話題性を作るためにインパクトのある単語を使ったんだなと思いました。
著者のブスの定義は、外見を武器にできない人の事でした。外見を武器にできる人なんて一握りだと思います。そういう意味ではほとんどの人がこの本のマーケティング戦略を使えそうな気もしますが…
この本に書いてあることはご本人がやって来た事なのですが、物凄い努力と行動量です。本当に脱帽しました。僕には到底できないと思いました。
著者のこの並外れた行動量、努力の源泉は何だろうと思いましたが、何回失敗しても挫けない精神的な強さだと思いました。普通の人は数回の失敗でエンジンが故障してしまいます。
著者の場合は、自分の顔に対する自信はないけれど、努力と大量行動で必ず欲しいものが手に入るという確信を持っていました。これはまさに成功者に共通するものだと感じました。
よく成功者がインタビューで言う「根拠のない自信」というやつだと思います。
僕はその「根拠のない自信」とは自己肯定感や自尊感情の事であり、それは幼少期に親からどのように扱われたかが鍵なのではないかと思っています。実際、著者も幼い頃親から可愛い可愛いと言われ、無条件の愛で愛されて育てられていました。
小さい頃からあれもダメこれもダメと否定され続けて育てられてしまうと、いくら行動しようと思っても潜在意識が強力にブレーキを掛けてしまうから大量行動ができなくなってしまいます。
親に埋め込まれた潜在意識の書き換えをせずに大量行動や大量努力をしようと思っても無理だと思います。
数字で表すと、この本で書かれている事は0から1の事や1から100の事に当たるのですが、出発点がマイナス100の人はまずマイナス100から0まで戻すことが必要だと思います。
つまり毒親に育てられた人や親から虐待された人はこの本を読んでもダメだと思います。やれないと思います。
そういう人はまずスキーマ療法やインナーチャイルド療法などを通して潜在意識の書き換えをやり、自分の成功を信じる心を作る方が先決問題だと思います。