我慢をやめる生き方へ

我慢することをやめ、やりたくないことはやらない生き方を貫いていきたいと思います。

書評その41 図説・17都県放射能測定マップ+読み解き集 みんなのデータサイトマップ集編集チーム著

この本は生活クラブ生協の雑誌「生活と自治」で紹介されていたので読みました。

内容は題名の通り、放射能を測定した地図とそれを読み解いた解説でした。

それだけでも膨大な量になるため、専門用語の解説は最小限に留められていました。

その結果、あまり放射能の知識のない僕には読みにくかったです。詳し過ぎる所と、説明や解説が少ない所があり、頑張って途中まで読みましたが、最後は流し読みになりました。放射能の知識が少ない人にはあまりお勧めできませんが、ある程度の知識がある人には読み応えのある本になっていると思います。

実際、ここまで正確にデータを集計した本も調査もないと思います。公的機関が空から飛行機で汚染データを取ったらしいですが、その方法では正確な事は何も分からないし、この本は民間のボランティアや庶民の手で作られたのが大きいと思いました。利権まみれになっている公的機関による調査ではないという所が強みであり、信頼できるゆえんだと思います。

この本はあくまで「地図とデータと読み解き」なので、「じゃぁ庶民はこれから一体どうすればいいんだ」という事まではページ数の関係上書かれていませんでした。それゆえの物足りなさは感じました。

あとは、調査した放射性物質セシウムだけだったところが残念でした。セシウムを調査するだけでも何も行動していない僕からしたらありがたい限りですが、放射性物質セシウムだけでなくプルトニウムストロンチウムなど他にもたくさんあるので、セシウムだけでは安心はできないなと思いました。

あとは、50ベクレル/kg以下は安全とするのも釈然としない物を感じました。今でも雨樋の下や道路脇は盛り土などには1万ベクレル/kgレベルの汚染物質が残存していたり、放射線まみれの瓦礫を福島県内ではなく日本全国で焼却処理していたり、日々拡散されているのが現状なので安心はできないなと思いました。

しかし、この本を読んでいると、放射能の検出が年々減っている事が示されており、普通に読んでいたら(何だ…安心だね!)となり、「これなら原発あってもいいよね!」という事にもなりかねないとも感じました。

今でも放射能に汚染された水を海に放流し続けている以上、一刻も早く原発をなくすべきだと思いました。

そのために1人の貧乏な庶民に何ができるか?を考えた時に、これからも放射能原発について学び続けて行くとともに、原子力発電をしている会社から電気は買わない事だと思いました。

原子力発電を使っている会社から電気を買わない」という事を庶民一人一人が実践していけば、東京電力さえも倒産に追い込む事ができるのではないかと思いました。

でも僕は東京電力を始めとする利権で金儲けをしている人たちが悪いとは思っていませんし、憎んでもいません。やっぱり彼らも生活が掛かっているんだと思います。利権収入でしか生きて行く道がないとしたら綺麗事は言ってられません。人に放射性物質を食べさせて殺す事でしか生きていけない人たちも、家に帰ったら良いパパだったりするわけで、家族を養うためには致し方ない事なんだと思います。