我慢をやめる生き方へ

我慢することをやめ、やりたくないことはやらない生き方を貫いていきたいと思います。

書評その1 光と影のやさしいお話

「光と影のやさしいお話 ― この世のすべての悪を担った大天使ルシエル それはいまひとつの神の姿であった」という本を読みました。

なぜこの本を読もうと思ったかと言うと、副題があまりにも衝撃的だったからです。

なぜこの世に悪があるのか、苦しみがあるのか、悲劇があるのか、若い頃からずっと悩み続けてきました。悪というものさえなければすべての人が幸せになれるのになぜ…と思って悩み続け、それを調べ続ける人生でした。だから悪の根源という物に物凄く興味がありました。でも悪の根源に対して徹底的に切り込んでいる本に出会う事ができませんでした。

キリスト教では聖書においてその悪の根源を悪魔とかベルゼブルとかルシファーだと説いていますが、その悪魔本人が著者を通して語りかけてくるというのですから、物凄い本だと思いませんか!?

しかも、これはまがい物ではありません。

スピリチュアル業界の大御所である山川紘矢御夫妻や不食の弁護士秋山佳胤さんまでもが推薦し、物凄くクオリティーの高い本ばかりを出版し続けてきたナチュラルスピリット社から刊行されていたので、これは本物だと思いました。

これはひょっとすると、アメリカで大ベストセラーになった「神との対話」の悪魔バージョンとして正にチャネリング(霊界との交信)本の双璧とも言える物なのではないか!?と思って、ワクワクして読みました。

著者の山田征(やまだ・せい)さんは1938年東京生まれの女性です。ご自身の事を普通のおばさんとか普通の主婦などとおっしゃっていますが、学校給食に無農薬野菜を提供したり、石垣島の環境問題に取り組んだりと行動力も物凄いし、自分の娘が霊界と交信している内容を頭ごなしに否定しないで受け入れる度量があったりと、魂レベルの高い人である事が分かりました。

この本の最初の半分はイエスさん、マリアさん、フランシスさん達との交信で、内容としては宇宙の成り立ちや輪廻転生など宇宙に関する基本的な内容で、スピリチュアルな事を学んでいる人にとっては普通の内容だと思います。スピリチュアルな事に初めて触れる人にとっては衝撃的な内容も多いかもしれません。キリスト教では輪廻転生は間違った思想だという見方が多いですが、この本ではイエスさんご本人が輪廻転生を説いています。

読み進めていてもなかなかルシエルさんが出てこなくて待ちきれない思いになりながら読んでいたのですが、185ページになってやっと出てきました。

しかし、彼の発言は全部詩のような表現になっていて、僕にとっては分かりにくい表現が多かったです。前半部分のイエスさん、マリアさん、フランシスさんの発言は普通の会話のような感じでとても分かりやすかったのですが、ルシエルさんの発言だけが詩の形式になっていて分かりにくかったのがとても残念でした。

彼の発言の中に「人々にはいまだ明かすことの出来ない 奥義なるものもある それ故に その因となったものについては いまは明かさぬ」というものがありました。

やはり何か隠さないといけないものがあるときは詩のような表現を取らざるを得ないのかなと思いました。

また、「私も、いえすや他の者のように、そなたにやさしき言葉で語りかけるすべを知らぬわけではないが、許されよ。この語り口を私のものと、そなたは知ってほしい。私はまことに長き間、やさしき言の葉からあまりにも遠き者であった故に、いま、大いなるとまどいのうちにある。いましばし待たれよ。私もすぐに慣れる。」と発言されています。

この本で明らかになった事は、悪が最初からあったのではなく、最初は神だけだった事。元々善だったルシエル天使に悪役を担当するように神が依頼して、彼がその依頼を受け入れてその役をやることになった事。善も悪も神から派生したものであること。ルシエル天使が悪の親玉をやる役割が終わり、善側に帰って来たこと等です。

著者がイエスさんやルシエルさんと交信を始めたのは1988年の事でした。その時は自費出版されて何回か増刷されてかなりの部数が読まれたそうです。その時は著者は積極的に販売する気もなく、又他の仕事の忙しさに紛れてこのテーマに関する活動はしばらくできなかったようです。そしてそのちょうど30年後、2018年1月にこの本は出版されました。

この本はまだ第一巻という事で、あくまで概要でした。悪の根源に関する詳細な全容はルシエルさん御本人が発言してくれなかったので僕は続編「光の帯となって」も読んでみようと思っています。