間接護身入門という本を読みました。
なんで読んだのかというと、図書館の新着コーナーにあって、目に留まったんです。
僕は数年前まではお金持ちになってやると息巻いていました。
お金持ちになった暁には、いろいろな習い事をしようと思っていました。
英会話、スペイン語会話、サッカー、サバイバル技術などを習おうと思っていました。その中に護身術というのもありました。いつか金融崩壊が起きてお金が無価値になり、北斗の拳のような世界になっても大丈夫なように備えておこうという気持ちがありました。でも結局お金持ちにはなれず、護身術を身に着けると言う夢は頭の中から消えていました。でも図書館で見つけたので、読んでみることにしたんです。
この本を書いたのは元警察官の人でした。この本を読んで本当に良かったです。警察官に対する敵対心がなくなりました。むしろ警察官に対する尊敬心を持つ事ができるようになりました。政治の事を勉強していて痛感したのは警察官というのは権力側の兵士で庶民を弾圧する人たちだという認識がありました。あとは、点数稼ぎのために軽微な交通違反にばかり目くじらを立てて、政界財界の汚職などの巨悪には目を瞑る権力の犬だと軽蔑していたのです。確かにそういう人も中にはいるかもしれませんが、すべての警察官は酷い人間だと過度の一般化をするのは良くないなと痛感しました。
「間接護身」というのは何かというと、一言で言うと「戦闘になる前の護身」という意味です。実際の戦闘を「直接護身」と表現して区別しています。
著者も武道の達人で銃の訓練も受けてきた人です。そんな著者でも、実戦では不意打ちされて死にかけた事が何度かあったそうです。そんな著者の主張の核心は、襲われてからの護身術を磨くよりも、襲われないための護身術を身に着けた方がいいというものでした。
僕がこの本を読んでいてビックリしたのは、これだけ平和な日本でこれだけ襲われている人もいるんだという事でした。著者は不意打ちで殺されかけた事が何度かあるので、いつも警戒を怠らず、最悪のパターンを想定してそれに準備しているそうです。この事を知って、僕はハッとしました… 正に「思考が現実化している…」と思ったのです。
この著者はいつも、イメージの中でいろいろな襲われ方を想定してそれにどうやって対処するか心の中でシミュレーションしていたのです。だからこれだけ平和な日本でこれだけ頻繁に襲われたんだなと思いました。警察官だから確かに一般人よりは襲われやすい事は確かだと思いますが、警察官の中でも襲われた回数は多い方ではないかと思いました。
僕自身、世の中は食うか食われるかの競争で、周りはみんな敵だと思っていた時期がありました。確かにその時は上司からもライバルからもマンションの上階の住民からも酷い目に遭い続けていました。
しかし、世の中の人は敵なんかじゃなかった… ほとんどみんな味方で優しい人たちだったんだという認識に変わってから、酷い目に遭う事がほとんどなくなったように思います。
僕がなんで周りはみんな敵だと感じていたかと言うと、やっぱり学校教育と漫画とゲームの影響が大きかったかなと感じています。学校教育はとにかく点数や偏差値の競争ですからね。幼少期の擦り込みは強烈です。あとは漫画の影響も大きかったと思います。中学校、高校の頃は週刊少年ジャンプが好きでよく読んでいました。好きな漫画の多くが戦いや殺し合いの内容だったんです。ドラゴンボール、北斗の拳、魁男塾、スラムダンク…。好きなゲームも信長の野望、三国志、大戦略…。