書評その60 赤ちゃんが泣きやむ! すぐ眠る!「ママの心音」CDブック 池川明著
何とかギャン泣きを減らす事ができたらと思い、この本を読み、CDを試してみようと思いました。
CDはオルゴールのメロディーの後ろに心臓の鼓動の音が入っています。
瞑想中は心臓の音を聞くといいと言われたりしてますよね。という事はこのCDを聞く事は瞑想に似た効果があるのかもしれませんね。
オルゴールの曲は、
1、心音だけ
3、G線上のアリア(J・S・バッハ)
5、主よ人の望みの喜びよ(J・S・バッハ)
6、ノクターン(フレデリック・ショパン)
7、ゆるかごのうた(草川信)
トータル21分42秒
この本で印象に残った部分を書き出したいと思います。
赤ちゃんが泣く理由はさまざまです。
うんち、おしっこ、おっぱいといった生理的欲求のほかにも、旅行や帰省で環境が変わって寝つけない、怖い夢を見た、もっと抱っこしてほしい、もっと自分を見てほしい、わからないけど泣きたい気分…など、ママの予想がつかないことも多いでしょう。
実際のところ、赤ちゃんがなぜ泣いているのかはわかりづらいものです。そこで、おむつやおっぱいなどの生理的欲求を満たしても泣きやまないときは、赤ちゃんに「なぜ泣いているの?」と聞いてみましょう。
もちろん、赤ちゃんは言葉では答えてくれません。そこで、ママが思いつくことを片っ端から挙げて、一つ一つ赤ちゃんに聞いてみるのです。例えば、「怖い夢を見たから?」「パパが怒ったから?」「ママが抱っこしながら携帯電話をいじくっていたから?」といった具合です。
すると、ぴったりの答えのときに、赤ちゃんが「うん」と返事をしてくれることがあります。「うん」と声が出せない場合も、まばたきをしたり、表情を変えたりしてサインを出してくれます。
ところが、ほとんどのママやパパは、そういう声や表情をたまたまだと思って、気にも留めません。ほんとうはその時点で赤ちゃんのサインに気づいてあげると、泣きやむケースが多いのです。
しかし、赤ちゃんになぜ泣いているのか、いろいろな質問をしようにも、火がついたように泣いてなかなかやまないこともありますね。そんなときには、「泣きたいだけ泣いていいよ」と言って、思う存分泣かせてあげましょう。
抱っこしながら、「いっぱい泣いていいよ」と言って背中をさすってあげれば、赤ちゃんは「気持ちを受け入れてもらえた」と感じて、早く泣きやむことも多いのです。
ママの心音CDの基本の聴き方とポイント
1、「心音CD=幸せ」という意識を刷り込む
CDをかけながら、赤ちゃんを抱っこしたり、背中をさすったりして「生まれてきてくれてありがとう」と語りかけましょう。
その際、できるだけ気持ちを赤ちゃんに集中します。赤ちゃんと自分が見えないへその緒でつながっているイメージを抱きながら、赤ちゃんの背中をトントンたたき、我が子の目を見つめながら幸せを感じて下さい。
2、寝る30分前くらいからCDを流す
3、ボリュームはママの心地よいレベルで
4、曲にどんな反応を示すかを観察する
赤ちゃんにも曲の好みがあります。心音CDを1曲ずつかけながら、「この曲好き? 好きならニコッと合図してね」などと話しかけてみましょう。
5、夜泣きやかんしゃくのときも活用する
ママの気持ちが穏やかになることで、赤ちゃんの気持ちも落ち着いてきます。
さらに、抱っこしながら「心ゆくまで泣いていいよ」とぐずりたい気持ちを肯定してあげましょう。
6、一般的なCDプレーヤーで再生してください。
収録されている心音は、非常に低音域の音であるため、音域の狭いスピーカーからは聞こえない場合があります。
例えば、ノートパソコンや携帯電話の内蔵スピーカーなどの場合、心音の音域を十分に再生できない場合があります。
赤ちゃんにとって最高にうれしい言葉――それは、「あなたが生まれてきてくれて、ママは幸せ」という言葉です。
なぜなら赤ちゃんは、両親(特にママ)を幸せにするために生まれてくるからです。子どもの自尊感情を植えつける魔法の言葉ですから、ママにはずっと言い続けてほしいと思います。
「抱き癖がつくから抱っこするな」「泣かせておいたほうが肺は強くなる」といったことを聞いたことはありませんか。
実はこれは、世界的ベストセラーとなったアメリカの小児科医、ベンジャミン・スポック氏による「スポック博士の育児書」による理論です。1964年の東京オリンピックの年に、日本の厚生省が母子手帳の交付時に、この育児法の推奨を始めました。
その主な内容というのが、「抱き癖がつくので抱っこのし過ぎはNG」「赤ちゃんが泣いても時間が来るまでは授乳しない」「添い寝ではなく一人で寝かせる」などでした。
大人本位の育児法をすることで、子供の自立心が育まれるという主張だったのですが、結果はまったく逆で、その後、自立できない大人がたくさんできてしまいました。
自立した子を育てたいならば、とにかくいっぱい抱っこして抱きしめてあげること――これに尽きるのです。
赤ちゃんを抱っこすると、赤ちゃんにオキシトシンというホルモンが分泌されます。これは別名、愛情ホルモンとも言われるもので、不快な出来事や不安を打ち消し、安心感を築くことができるホルモンです。
赤ちゃんの目をじっと見つめて抱っこをしてあげましょう。
ママが笑顔になるとおっぱいの味がおいしくなる
ママの感情によって、おっぱいの味が変わるのを知っていますか。
ママがイライラしているとおっぱいがまずくなるそうです。一方、ママが笑顔でニコニコしていると、おっぱいが甘くておいしい味に変わるといいます。
なお、母乳が出にくい人は、ミルクでもいいと私は思っています。母乳にこだわるよりも、ママの精神状態が安定していることのほうがはるかに大事です。
ママがイライラした気持ちでまずい母乳を赤ちゃんに飲ませるよりは、ママがニコニコしながらミルクをあげるほうが赤ちゃんは幸せだと思うのです。
ママ自身が子どもだったときに、「親にどのように子育てをされてきたのか」が影響していることが多いのです。
・子どもをたたいてしまうママは、子どものとき、親にたたかれていませんでしたか?
・子どもをどなってしまうママは、子どものとき、親にどなられていませんでしたか?
・子どもを無視してしまうママは、子どものとき、親に無視されていませんでしたか?
・子どもをかわいく思えないママは、子どものとき、もっと親に愛されたいと思っていませんでしたか?
親にされて傷ついた経験は、心の奥深くに刻み込まれ、意識には上ってこないことも多いからです。そしてその傷がある限り、虐待や恫喝、無関心といった同じような行動を、無意識のうちに子どもへ繰り返してしまいます。
子育てがうまくいかないなと思ったら、まず自分と親の関係を振り返ってみましょう。そして、本当は親にどう育ててもらいたかったのか、どんな言葉をかけてもらいたかったのかを考え、それをぜひ子どもにしてあげてください。
「ママの心音CD」は、赤ちゃんの気持ちを穏やかにすると同時に、ママが赤ちゃんを授かったときの喜びや、生まれたときの感動を思い出すためのツールとしても最適です。
心音を聴きながら、子どもへの愛情を改めて感じてください。そうすれば、子育てに自信をなくしているママも、必ず我が子の気持ちをくみ取れるようになるはずです。